ノベル坂

オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな このはてしなく遠いノベル坂をよ…

「アイドルの中の人」の話

カクヨム」に声優×アイドル人格入れ替わり小説「アイドルの中の人」掲載中です。

kakuyomu.jp

 

発想の原点は、声優業界を舞台にした漫画やラノベは最近けっこう出てきているけど、「声優になること」を目的としたストーリーが多くて、「声優業界で生き残ることの大変さ」を描いた話はあまり無い…ということでした。

 

ボイス坂

ボイス坂

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無いのだったら自分で書いてみるか、と思い立ったのがきっかけです。しかし僕はしょせん地方在住の声優オタクに過ぎず、取材なんかはしようがありません。真っ向からみっちり声優業界を描くのはラジオや本で得た知識だけでは不可能。

さてどうするか……と考えていたときに目にしたのが、AKB48の中に「アイドルマスター」が好きな娘がいるという何かのニュース記事でした。

 

 

そこから、オタク趣味なアイドルと、アイドルを演じた経験のある声優が入れ替わる話はどうだ?と考えたのです。
入れ替わりものは定番だし、それでいて芸能界ものと組み合わせたものは珍しそう。そしてこれなら、アイドル業界と声優業界の半分ずつを描けば済む。僕でもどうにか書けるのではないか、と。

そこからは、今までに読んだダブルヒロイン(女性主人公ふたり)の漫画を思い出しながら、キャラクターと物語を作って行きました。
特に山名沢湖先生の「つぶらら」の影響は大きい! アイドルものですしね。みんな「つぶらら」読みましょう!

 

 

しかし、アイドルの仕事はそれこそアイマスや多数のアイドルものを目にしてるからなんとなく書けそうだけど、声優事務所や声優のマネージャーの仕事まではさすがにちょっとよくわからない。
ここでいったん行き詰りましたが、救いの女神がいました。フリーで活動する儀武ゆう子さんをモデルにすれば、声優事務所やマネージャーを書く必要が無い! フリーになった理由なんかでドラマを作ることもできる!
青い花」「うみものがたり」以降、儀武さんを追いかけていて本当に良かったと思いましたね。青い花ラジオでの、本業声優ではない高部あいさんとのトークが超面白かったことも作品に影響していそうです、今考えると。

 

 

そしてどうにかこうにか「小説家になろう」に連載という形で書き上げ、まずはポニーキャニオンアニメ化大賞に応募するも落選。
友人からは女の子向け小説(コバルトとか)に修正して、そっちに応募したほうがいいのでは?とのアドバイスを受け、実際少女漫画を参考にしている部分はあるので悩みました。
ただライトノベルというジャンルはそれほど懐が狭くは無いだろう……と考え、「このライトノベルがすごい!」大賞に応募したのです。
2次選考は通過したし、アイマスだけじゃなくアイカツラブライブといったアイドルアニメが人気絶頂、さらに「アナと雪の女王」の大ヒットでダブルヒロインものも注目がこれから集まりそう。

これはイケる!…と思ったんですが、ダメでしたねえ。
このタイミングでダメなら本当にもうダメでしょうし、賞に応募しようという気は失せました。
今はただ、1人でも多くの方に読まれたら良いなあ、とだけ思っているところです。

(2015年4月追記)

「賞に応募しようという気は失せました」なんて書いてますが、こりずにいろいろな賞に応募しています。どうにかならんかなあ。