ノベル坂

オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな このはてしなく遠いノベル坂をよ…

『おもしろい話、集めました。W』あとがきにかえて

tsubasabunko.jp

『おもしろい話、集めました。W』発売中です!

そちらに収録されている『泣き虫スマッシュ!』の短編について、いろいろ書いていきたいと思います。
内容に少し触れますが、ネタバレというほどでもないので、未読の方も気にせずお読みいただければ。


1巻の作業がほぼ終わった段階で短編の依頼をいただきました。さて、どんなエピソードにしようかな…?

つばさ文庫で小中学生が主人公の作品だと、やはり学校生活が描かれることが多い気がします。
その分、『おもしろい話、集めました。』だと校外へ出かけるエピソードが多いようなイメージです、あくまでなんとなく。

ただ、泣き虫スマッシュはスポーツもので校外のクラブでの活動がメインであるため、本編では意外と学校の場面が少ない。
おそらく2巻以降も、学校生活を描く機会はどんどん少なくなっていきそう。
なら、ここでは学校を舞台にしたエピソードを描いておくか~、と考えました。

いっぽうで、1巻を手に取っていない読者さんに泣き虫スマッシュがどんな作品か知ってもらいたいという思いもあり、バドミントンをする場面は必須。

学校でバドミントンをする…そんな状況、スポーツ大会しかないやん!

 

ということで、わりとすんなりと…行くかと思ったんですが、細かい部分でいろいろとございました。
「スポーツ大会」と書くと、なんとなく市民が誰でも参加できる行事っぽい印象を受けるかも?

「球技大会」のほうが、学校行事らしいのでは?

いやでも、そうなるとバドミントンは「球技」なのか?

もっと言えば、シャトルは「球」なのか?

普段まったく気にしないようなことでも、本にするとなると細かく考えないといけないのだなぁ…と実感しましたね。

結論を書くと、バドミントンは「球技」です!

そのあたり、バドミントンタイムズ様の記事を参照いただくのがいいかと思います。

badomintontimes.com

ただ、こんなふうにバドミントンを「球技」とすることに引っかかる人が出るのを避けるため、「スポーツ大会」として話を進めることになったのでした。

 

そして、1巻の発売が近付いてくる中で気になってきた点を、短編の中でフォローすることにしました。

バレーボールのことです。

tsubasabunko.jp

詳細は触れませんが、バドミントンを題材にした作品を書いてデビューしたはいいものの、読み方によってはバレーボールを悪者にしていると思われてしまうかも…ということが、どうしても心残りになっていました。

読者さんに、バレーボールへ悪い印象を持ってほしくない!

と思いまして、私なりにバレーボールへフォローを入れたのが、『おもしろい話、集めました。W』のお話です。
そこで登場する笠置希さんのあるセリフが、ほとんど私の気持ちと同じだと思っていただければ!
いやでも笠置希さん、ずいぶん性格きついな…フォローになってるかな…。

 

むっしゅ先生によるイラストは1巻同様にどれも素敵なんですが、この短編だと特に3章の奈央ですよね!
見ると自然に笑顔になってしまう…。めちゃくちゃかわいくて、お気に入りです。

 

そんなわけで、『おもしろい話、集めました。W』と『泣き虫スマッシュ!』どちらもよろしくお願いします。
2冊ご購入されると、特製ミニクリアポスターが当たるキャンペーンもやっております!

tsubasabunko.jp