ノベル坂

オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな このはてしなく遠いノベル坂をよ…

自分の著書を図書館・学校に寄贈してみる

おかげさまで『泣き虫スマッシュ!』で作家デビューしてから1年以上。4巻までシリーズを出すことができました。

tsubasabunko.jp

新刊が出るたびに、見本誌を出版社から一定数いただけます。家族や友人に配ったりはするものの、何冊か余るんですよね。

宣伝の意味も兼ねて他の作家さんやバドミントンの団体に送ろうかと思ったりもしましたが、押しつけがましい気がするし、そんな関係を築けていないので難しい。

ならば、図書館や学校に寄贈してみよう! デビューしたばかりの今は、何よりまず読んでもらうことが大切だし!

 

というわけで、著書を寄贈したときのことを書いていきたいと思います。寄贈を考えている方のお役に立てば幸いです。

 

図書館編

そもそも、どこの図書館に寄贈するか?

考えられるのは、

・最寄りの図書館

・故郷の図書館

・作品の舞台になっている等、著書と関係が深い地域の図書館

くらいでしょうか。私は結局、上記すべての図書館に寄贈しました。

当然ながら、すでに所蔵されている図書館に寄贈してもしょうがないので、事前に図書館のwebサイトで蔵書検索して確認したほうがいいと思います。

webサイトに関してもうひとついえば、寄贈に関する注意事項が記載されている場合もあります。そちらも確認しておいたほうがいいかと。

(何も書いていないからといって、寄贈を受け付けないというわけではないでしょうが)

私の故郷の県立図書館の場合「県出身者の書いた本は積極的に寄贈してね!」と書いており、心理的ハードルが下がって、ありがたかったです。

また、カーリルローカルというサイトで都道府県別に所蔵状況を調べられるので、そちらをチェックしてもいいかもしれません。

calil.jp

そして、どうやって寄贈するか?

直接持っていく場合

私は事前に図書館のサイトを見て、「寄贈申込書に記入してね!」と書いてあることを確認してから向かいました。

が、寄贈申込書がどこにも見当たらない。カード作成申込書なんかはあるのに。なのでカウンターでたずねてみたら、

「ああ、わざわざ書かなくていいですよ!」とのこと。え、いいの…?

持っていた2か所ともそうだったんですけど、これは関西ならではのノリなのか…? ちょっとわかりません。

本当に、氏名すら書く必要がありませんでした。一応、著者であることは伝えましたけどね。

郵送する場合

私は、事前に電話で著書を寄贈したいことを伝えたうえで、郵送して問題ないか確認しました。

もしかしたら電話しなくても寄贈を受け付けてくれるかもしれませんが…やっぱりそのほうが丁寧ですもんね。

郵送前に、送付状を作成。

文例を載せたりはしませんが、その図書館へ寄贈する理由なんかは書いたほうが良いように思います。図書館なので「貴館」という表現を初めて使ったのが印象に残っていますね。

そして郵送。

1~2冊のときは、ゆうメールを使いました。

www.post.japanpost.jp

しかし児童文庫でも4冊になってくると、ゆうメールでは難しかったです。おとなしくレターパックを使いましょう。

 

それから、心に留めておきたいことについて。

図書館に持参したときや、電話をかけたとき、司書の方から必ず確認されることがあります。

「寄贈された図書の扱いはこちらに一任していただきますが、よろしいですか?」

寄贈された本の扱いは、当然ながら図書館が決めることなんですよね。

たぶん、あらかじめ言っておかないと「せっかく寄贈した本をなんで所蔵しないんだ!」とクレームを入れる人がいるんじゃないでしょうか…。また、古くなった本を処分する代わりに寄贈して、良いことした気分になる人も…いるんだろうなぁ…。

仮に寄贈した著書が所蔵されなくとも、もやもやした気持ちを抱えるのはやめましょう。

私自身、寄贈してしばらく経ってから図書館のサイトで蔵書検索しても出てこず、なんだか落ちこんでしまったことがありました。最終的には所蔵されたのですが…大切なことをわかっていませんでした。

図書館で働く方々は、忙しいんです!! イライラせず気長に待ったうえで、所蔵されなくても気にしないようにしましょうね。

 

学校編

『泣き虫スマッシュ!』は小学生が主人公ということもあり、母校(小学校)へ寄贈してみようと考えました。

主人公が中学生だったら中学校にしたかもしれませんし、一般文芸やライトノベルでデビューしていたら高校にしたかもしれません。

 

学校の場合、おそらく寄贈がめったにないからでしょうが、事務手続にどうしても時間がかかりました。

まず、学校のメールアドレスがわからないので直接電話し、卒業生であること、著書を寄贈したい旨を伝えました。

その後の手続きをここに細かく書くことは控えますが、ごく普通の公立小学校だからか、書名などが記載された書類に署名捺印する必要がありましたね。

寄贈した本も公有財産になるわけですから、自治体の規則にのっとって取り扱う必要があるんだろうな~と推測します。

もしかしたら、私立学校であれば手続きは簡単になるのかも…とも思いますが、そこは私にはわかりません。

 

図書館の場合と異なり、内容に問題さえなければ、所蔵されないことはないと思うんですよね。やっぱり卒業生ですから。

『泣き虫スマッシュ!』も、学校図書館に紹介コーナーを作っていただきました。ありがたいことです…!

 

以上です!

本の売り上げだけを考えると、寄贈しても何の得もないようにも思えます。むしろマイナスじゃないの?と感じるかもしれません。

それでも、作品や作者が知られるのだから、長い目で見れば決して損はないのでは?

それに私の場合は、子ども向けの本を書いていますから。

子どもにとって、本は決して安い買い物ではありません。おまけに、物価高の影響で本の値段がどんどん上がっています。

作品が届いてほしい層に少しでも多く広く届けるためにも、寄贈してみることをおすすめします!