ノベル坂

オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな このはてしなく遠いノベル坂をよ…

『泣き虫スマッシュ!』3巻の話(ネタバレあり)

『泣き虫スマッシュ!』3巻発売から1か月以上経ちました。

そろそろ、3巻の内容について書いていきたいと思います。

tsubasabunko.jp

 

 

 

以下、ネタバレを含みますので未読の方はお気をつけください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


現実の小学生バドミントンでは夏休みにABC大会というシングルスの大会が開催されるし、それをモデルにした大会で奈央VS千里を描き、奈央に惜敗させて全小の前フリにしよう…とは1巻の作業中から考えていました。

ちなみに、ABC大会はここ数年ずっと熊本で開催されていたので作中のSDT大会もそうしようと思っていたんですが、

2023年開催地がまさかの香川!

奈央&ことりが夏休みに遠出する様子を書きたかったので、現実とずらして開催地を北海道にしてみました。

バドミントン王国である熊本でも良かったんですけど、香川と微妙な距離なので…。

いっそすごく遠いところがいいかな、と思ったんですよね。

 

そして、千里に敗れてへこむ奈央に対し、ことりが「全小で優勝しよう!」と言うところで、この巻終わるつもりでした。

が、それだと内容が薄いので、後半はペアとして予想外の敗北~合宿での特訓~リベンジという流れにすることに。

いろんなアニメの合宿回を見て、参考にさせてもらいましたね。

 

 

合宿場所は①合宿所 ②学校 ③お金持ちキャラの別荘の3パターンに分かれるのだな…という気付きを得ましたが、①と②の合わせ技と言える「廃校を改修した施設」を思いついたのは、我ながらナイスだったと思います。

実際そういう施設があることをたまたま知っててよかった~。

1巻で、すばっしこい奈央を前衛、背が高くスマッシュが強いことりを後衛、としたものの、現実のダブルスは役割を徹底的に固定しているわけでもない…ということが気になっていました。

なので、3巻ではそこに触れることにしました。

前衛後衛を固定しても極めたら強いようなのですが、小学生年代でそこに固執することはないかな~と。

 

以下、3巻から登場の新キャラクターについて。

 

鷲見クラーラ

苗字はそのまんま鷲から。

「鷲」のつく苗字ということで鷲尾・鷲巣・鷲羽など考えていたのですが、「鷲見」で「すみ」と読むと知って、カッコイイ!と思い、この苗字に。

クラーラという名前はデンマークの女性名一覧を見て、けっこう適当に決めちゃいました。

ダブルスの話なのだから、千里のパートナーは相当に濃いキャラが必要。そして3巻で早めに出しておくべきと考えました。

もともと鷹月ジュニアに在籍していた子だと奈央と顔見知りになるからパンチが弱いな~、じゃあ最近外国から来たので奈央と面識がないことにするか!バドミントン強豪国のデンマーク出身にしよう!という感じです。

ただ参考作品のひとつである漫画『はねバド!』のコニー・クリステンセンがデンマーク人なので、差別化するため父親は日本人という設定に。そうすることで日本にやってくる違和感もないし、いい判断だったと思います。

 

 

性格というか千里との関係性には少し悩みました。

千里に従順な子だと、そもそも彼女に興味持たれなくてペア組んでくれない気がして。
千里と組むためには、おもしれー女と思われないといけないのだ…どうしよう。

ヒントになったのは『るろうに剣心』の志々雄真実と魚沼宇水の関係でした。

(まあ宇水さんの内心はアレなんですけども)

 

 

今は千里に敵わないけど、いつか絶対勝つためにペアを組んでそばにいる…コレダ

その関係性から、性格も自然と決まっていきました。

千里をいつかたおすと言いつつラーメンをいっしょに食べに行ったりする、いいキャラになったな~と思います。5章の挿絵がもうすっごい好きです…!

 

甲野みなみ&木島結花

苗字はコウノトリとキジから。

役割としては、奈央&ことりを研究して一泡ふかせる曲者ペア。

曲者感を出すため、またクラーラがめっちゃくちゃ美少女なのでそちらを引き立たせるためにも、糸目&メカクレという特徴的な見た目でお願いしました。

本編で軽く触れていますが、みなみは同じクラブの海津清乃が全国大会に出場しているのを見て、自分も出たい、小学生最後に!という気持ちが強いです。

結花はバドへの熱意はみなみ程ではないけれど、みなみの願いを叶えるためにデータ収集等をがんばっています。

なんというか、いかにもスポーツものにおける「地方大会でのライバル」感があって気に入ってますよ、ふたりとも…。

 

鴨池麻琴&目白智世

苗字はカモとメジロから。

夏合宿で奈央&ことりの練習相手になってくれる高校3年生。

プロットを練っていく中でストーリー上の必要から設定することになった、わりと急ごしらえのキャラです。

鴨池のモデルははっきりしていて、アニメ映画『時をかける少女』の主人公・紺野真琴です。夏休みと高校3年生というキーワードから連想したのかもしれません。

名前もそこからもらっていますね。外見も近い感じにデザインしていただいています。

 

 

目白は鴨池とペアを組むパートナーを登場させる必要が出てきたので生まれたキャラであり、名前と身長は設定したものの、外見は何も指定しませんでした。

そしたらむっしゅ先生が、すっごいお姉さん感ある美人に描いてくださって…!好き!ぜったい学校で人気あるよ、この子!

たぶん今後本編に出ることのない設定なのでここで書きますが、鴨池&目白は小中高とペアを組んでダブルスをやってきたものの、目白は看護学校へ進むことに。

ペア解散となり、大学受験する鴨池は大学でもバドを続けるか悩んでいます。でもきっと、大学でもがんばるのでしょう…。

 

あとがきにも書きましたが3巻はこれまでと違い、大会の最中で、しかも読者さんを不安にさせるような終わり方にしています。

気になるかもしれませんが、どうか4巻をお待ちください…! 4巻は来年冬に発売予定です!